Yogaの意味、って結局何?_Yoga言葉解説_
もういちど、「Yoga」という言葉のお話し。
今日はこのYogaという言葉の成り立ちからみてみましょう。
Yogaのサンスクリット語的正しい発音は、ヨーガ。
「オー」がのびます。
サンスクリット語ではयोग、という表示になります。
日本語のエ、オにあたる音がダブルの長さになるのがサンスクリット語の特徴。
「エー」、という音と「オー」
アシュタンガをされている方ならご存知
一番目のポーズは、「エーカ」=1.
サンスクリット語の1は「エーカ」、1本足で立つポーズなど「エーカパーダ」となります。
エカ、じゃないんですね。
同じように「オ」もダブルの長さになります。
だからよくヨガのクラスで唱えられるマントラ「オーム」となったり、
Yogaも「ヨーガ」と発音されているのです。
そんなYogaの語源は√युज् (ユジ)。(√ ルートのマーク。語源、ルーツを表します)
これには沢山の意味があります。
♪語源ユジ√युज्の意味
結ぶ、関わる、混ぜる、治す、直す、自分の物にする、準備する、使う、
アレンジする、集める、約束する、供える、望む、ひっこめる、練習する、従う、結婚する、カップルになる・・など
たくさんあるんですな。
ネットでみれる辞書でも、軽く1ページ文はあるようなたくさんの意味をもつのが、यज्ユジとい語源.
この語源に、語源の意味をそのまま単独の言葉にできる便利な接尾語 「घञ् ガンニュ」 という奴がくっついて、なんだかんだ音が変化するルールを経てYogaという言葉になっています。
य़ोग Yogaヨーガ=युज्語源ユジ +घञ् 接尾語ガンニュ
*घञ् भावेइथバーヴェーアルタ
(語源の意味をそのまま動詞や名詞という言葉にすることができる接尾語)
この便利な接尾語がくっついているために、Yogaという言葉は語源の全部の意味になれます!
なんと、なんと・・
だから、どんな風にもYogaという言葉は解釈できるのです。
Yogaという言葉には、インドの小学生が使う辞典でさえこれだけの解釈があります。
♪Yogaの意味
直す、結ぶ、手に入れる、練習する、厚い、チーム、状況、アレンジする、備える、治す、方法、章、コンビ、結婚、アレンジ、ビジネス、乗り物、星座・・・
だから、
どこの、だれが、どんな意図で「Yoga」という言葉を使うのか?
伝えたい人の気持ちによって、Yogaの言葉の意味が変わります。
Yogaは、その言葉を使う人の思いや意図をいくらでも載せて解釈できる、大きな言葉なんですね・
Yogaをどう解釈したいのか?や文脈で意味が別れるので、沢山の意味が認められているのです。
インドでは、普通の人がYogaといったら、乗り物や結婚式、くっつくこと、交差点、または本などの「章」、欲しいものを手に入れる方法などを意味することが多いです。
普通の日常生活で使われています。
「なんちゃらYogaが、なんだかんだー」
とお話しの中に入っているYogaは大体、結婚とかくっついてることの意味。
でも、スピリチュアル界?精神修行界、特殊なYogaの世界では、Yogaはくっつく、関係する、結ぶと解釈される事が多いです。
それでも、皆がいろんな立場でYogaの意味を独自に解釈しています。
例えば
サンキャー派の人に解釈させれば、Yogaは「個人の魂を全体の生命プリンシパルに結びつけること」。この辺が、体、心、感覚の統一、魂の統合、とか言われるアレですね~
ジャイナ教の人は、関わること、下界と混じわることをYogaといいます。
仏教のある一派の人は、「心とは、実体のない瞬間的に現れては消える儚きもの。すべて消えさるもの」(ヨーガアーチャーラ派)とおっしゃるようです。
『バガヴァッドギーター』という経典で使われているYogaは、「章」の意味でも使われます。
6章は「ディヤーナ・ヨーガ」といったら「瞑想についての章」という言う意味です。
また、「くっつく(サンヨーガ)」とも、「離れる(ヴィヨーガ)」とも、
どっちの意味でも使われます。
・・ははは
インド占星術の人は、「Yogaは星座の事ですぜ」、といいます。
と。
そんなYogaを修行の体系として、
『ヨーガスートラ』という本を編集したパタンジャリさんが解釈すれば、
Yogaとは、
「チッタ ブルッディ ニローダ(心の動きを1つに定めること)」。
心の動きを定めること、それを「サマディー」といっています。
つまりYogaとは「サマディー」のこと。
「サマーディ」という、日本語では「三昧」とか翻訳される
「心が動かない、超集中しているとき」の状態が、Yogaであると・・
そうパタンジャリの師匠は教えるのです。
サマディーとは?
それは、
ラーメンをすすっているあの無心の状態、究極の精神集中状態。
それは、中華三昧・・?=ラーメンサマディー
何かに心が夢中になっていること、
贅沢三昧?グルメ三昧?読書三昧?おしゃれ三昧?
・・と、とにかく
無心になって、何かに没頭し、とんでもない至福を味わっている状態が「サマーディ」。
私達がヘタな考え事をせずに、ムダに悩んでない時は、とりあえず苦悩から自由ですからね~。
ハッピーです。
時間も空間も、悩みごとも、こまかい約束や、普段考えてるごちゃごちゃした事が心にない状態が「サマディー」
そうですよ、
絶品スイーツを、頬張っている時や、
大好きなものをうっとり眺めてる時が、「サマディー」なんですよ~
この「自分、今最高です!」
といえる大変心地よい「サマディー」を、自分以外の物に頼らず、依存せずに、己の力で獲得することが、
「サマディーのためのYoga」。
そうやって
自分の意志と努力で「サマディー」に至る方法や練習がYogaであると、
そして努力の暁に、サマディーに至った精神状態のこともまたYogaである、
と、いうのだそうです。
それがパタンジャリ先生のYogaの解釈。
現在
Yogaをしている人の、Yogaの意味はこの解釈にフィットしますね
よく教科書に書かれている
「Yogaの語源とは、何かを繋ぐという意味のユジ。昔は、Yogaは“クビキ”ともいわれていました。」
という事も正しいです。
『ヴェーダ(聖典)』には、文脈の中でYogaという言葉は、牛を繋ぐ“クビキ”の意味で使われていることもあるからです。
というように、Yogaはたくさんの意味があります。
それはみーんな、アイツのせい。
・・・ え? ・・たしか、「ガン・・ニュ?」
そうそう、ガンニュघञ् の仕業。
私が3年必死で勉強していたインドの聖典『ヴェーダーンタ(ヴェーダ聖典の最終章)』では、
Yogaとは、自分の真実に至ること、「モークシャमोक्ष(悟り・自由)」―といわれる解放のプロセスを意味しています。
カルマの束縛から解放され、自由になるための手段は皆Yoga。
だから、正直でいることも、人に優しくすることも、自然を守ることも、物を大切にし、欲張らず、抱え込まず、規律正しく生きることも、経典を学ぶことも、体を動かすことも、瞑想も
みんなYogaというのです。
ほほぅ~
んで、結局、Yogaって何よ?
と、そう問うならば!
(まとめ)
Yoga業界では「練習、サマディー」の意味。
サマディーのために己を収める修行をすることがYogaの意味。
一般的には、物をくっつけたり、原因と結果を繋いだり、関係を繋ぐことがYoga。
そして、おおまかな意味は、“なんか関わること”。
それがYogaという意味・・ってことで、
どうでしょう?
来週はあの禁断の「オーム」の意味を、語源から覗いてみましょうか?
・・怪しくないですよぉ~(そういうから、怪しくなるんで・・)
ではまた!
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さあ、おまちかね?(だれも待ってない?)
ヘビ退治の時間です。
ホーマというお焚きあげの火にマントラと共に供物をくべます。
「ていっ。 気合いでくべてやる~!!」
で、一通りお焚きあげが終わったら
ヘビパン?に私にとりついたヘビを移動させます。
そして、パンに入ったヘビをヘビ塚といわれれる
ヘビを収めるお墓?におとなしく入ってもらうわけですよ。
ヘビパンに、中腰で願いを込めるあたくしと、それを見守る
裸の親父たち(司祭さんたち)。
来週はついにヘビをパンに移動させるの巻。
とりついたヘビをしっかり納めますので、お見逃しなく。
。
供物が届くことを見届ける私。
しかし、この左の親父さんの背毛? すごいな。
どうぞお楽しみに~
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