2012年 新しいことを始めよう! 第2弾Yoga的瞑想
2012年 新しいことを始めよう! 第2弾Yoga的瞑想
集中力UP!平和で落ち着いた心を持つためにする
1日10分の「जप ジャパ(マントラ瞑想)」を新しい習慣にしてみよう。
今年はYogaをぐーーーっと深めるために、瞑想を毎日しよう!
そう鼻息も荒く2012年のスタートを切ったYogiもきっと多いことでしょう。
こんなインドの片隅で蛇や象という野生動物の出現に毎日ドキドキしながらそっと生息しているわたくしだって、
そんなYogiの1人ですからね。
ンで、
その後いかがですか?
ピッカピカの決意を「サンカルパ सङ्कल्प(誓い)」と共に誓い
、あんなに堅く己にいい聞かせた1月1日から早1ヶ月。
瞑想は続いていますか?
・・・
フム
そのことには触れるなと。
・・・もしかして
「ああ~あ、その話?
そんな時もあったけど、とにかくこっちは雪が降ったり、残業が重なったりで瞑想どころじゃなかったんですって」
とか、
「そーいえば、そんな風にまじめっこYogiになろうとしてたかもね~」
といって、瞑想習慣が遥か彼方昔に置き去りにされていたり・・しませんかね?
そうそう。
そんなことはよくあることですよ。
今年こそやったろう!
と、固く誓っても続かない。
うん、仕方のないことさ。人間だもの。
でも、
たとえそんなになっていたとしても大丈夫!
今月、2月は瞑想を再決意して始めるのに最高のタイミングですから。
また決意も新たに、始めればいいだけのことです。
特に2月の第一回目の新月「シヴァラートリशिवरात्रि(シヴァ神の夜)」はYoga修行を始めるのに最高に吉兆な日。
ここから始めれば、今度こそ、まず間違いないでしょう。
「えぇっ?今までの人生、何度誓って、何度挫折したことか!?」
そういうかもしれませんが、 それでもいいんです。
むしろ、それでいいのです。
Yogaはどんな困難があろうと、途中で放り投げたとしても、長い人生において静かに続いていればそれでいい。
たとえ練習が途切れ途切れで、今にもキレソウな細い糸でギリギリ繋がれているのだとしても、
最終的に諦めなければいいのですよ~。
そして、Yogaは人生のどんなタイミングではじめても、何処から、どんな風に集中していこうと、
Yoga修行の結果は必ず実を結ぶことになっている。
なぜなら、それがすべての人、すべての生物が本当に望む自由や、幸せに繋がっているから。
この世界に生きる生物の究極のゴールに繋がっているから、
どんなささやかな修行もYogaは私たちによい結果を示してくれる。
少しずつでも、自由へと導いてくれることになっているのです。。
それが『ヴェーダ(聖典)』のいう世界の法則。
だから、どんなに些細なことや、小さな努力だとしてもYogaは間違いなくよい結果を出し続けることになっている!
そんなことが、『バガヴァッドギーター』という経典の中でもいわれております。
☆
まあそれでも、一度決めたことが続かないと自分に対する自信も失ってしまうし、
己の誓いを破ったことで良心は傷つくし、気持ちもすっきり晴れないことは確か。
なので!
今度こそ挫折しない方法、毎日の習慣として長く続けていくための瞑想をはじめてみようじゃないですか!
“瞑想”
というとなんだか構えてしまう。
そして構えることで気合が空回りして、結局めんどうくさくなり、やらなくなったりしてしまうこともある。
けれど、ここでお勧めする方法は、1日5-10分の「जप ジャパ(マントラ瞑想)」瞑想。
大変気軽に毎日の生活に取り込んで瞑想を習慣づけることができるのです。
そんな瞑想を続ける秘策は次の4つ
まず
① 無理しないこと。
時間的にも、空間的にも能力においても無理をしない。
私たちは、現代社会で毎日忙しく生きている。そんな生活で1日1時間瞑想をしようとするのは、まず難しい。
それに、人里離れた洞窟や滝がすぐ近くにある場所に住んでいるわけではない。
環境にも限りがある。
また瞑想で坐ったからといって、突然の悟りや、めくるめく「サマーディसमाधि(深い瞑想状態)」は起こらない。
だから瞑想を続けるコツは、瞑想に対して、大きな理想を掲げないこと。
大きな理想を掲げて、それに近づいていこうとするような無理な試みをしない。
肩の力をぬいて、毎日の歯磨きやお風呂に入るような感覚で瞑想をサラっと毎日続けること。
高すぎる志は、煌めく理想のまま自分に永遠に君臨し続けるだけだ・・・
それでいて、ちっとも実践的でない。
私たちは現実的に、今の生活をあまり変えずに、今できることをする必要がある。
今ある生き方や環境の中で負担にならないことをする。
そんなわけで、日々の瞑想のお勧め時間は、
朝起きて直ぐの5-10分
夜寝る前の5-10分
この時間だけでいいから、まず自分と向き合うための大事な時間としてまず確保する。
そうして少しずつ、瞑想する習慣を自然に今の自分のライフスタイルに組み込んでみる。
その② 瞑想で悟ろうとしないこと。
瞑想に対する大きな間違いの1つだが、Yoga的瞑想は、あくまでも心を整えるためにある。
好き嫌いといった感情や、迷い、怒り、恐れ、嫉妬などを治めるための方法。
なので、瞑想は“悟り”を得るための直接の方法ではない。
瞑想をするにあたって
「これは心を整えるためにするんだな、心のメンテナンスのためにするんだよな」
といって淡々とこなすこと。
過剰な期待を瞑想にのせない。
瞑想で悟る、というのはYogaにおいては実は幻想でしかない。
それは、もはやスピリチュアル・ファンタジーといってもいい。
日常を超越するような体験を瞑想に求めることは、もうSF。
そう、その位に思っていて間違いない。
何か異次元体験のようなことを瞑想に求めるのは、賢者にとっては笑い話。
悪い冗談にすぎぬ、という。
『ヴェーダ(聖典)』に基づく本来のYogaでは、
より現実的に、客観的に、瞑想の意味をとらえている。
瞑想とは、心を扱うための行い。
心を自分の最高の友、道具にするために瞑想をする。
そして日々道具として使うことで、汚れ、乱れ、すさんだりしてしまう心を、キレイに保ちメンテナンスするというニュアンスに近い行いが瞑想なのだ。
その③瞑想ができないことがあっても、悪いと思わない。
もっといえば、瞑想をさぼってしまっても、罪悪感をもたない。
後悔や罪悪感は何の意味もない。
だから、思い切ってブゥ~ンと、世界に放り投げてしまおう。
人にはいろいろなタイミングがある。
どんなに良いことでも毎日の習慣にしようとすると、どうしても都合でできないことだってある。
そんな時は、堂々とスキップして、次の瞑想で自分と世界に対して一言お詫びをいって、
後悔せずにまた新しく始めればよし!
どうしても雑念に弄ばれたり、途中で寝てしまったり、瞑想が上手くいかないことだってある。
その時だって後悔しない。
それは仕方のないことだったんだよ!
と、納得して受け止め、次の瞑想でちゃんと整えていけばいい。
「昨日は瞑想できずに、すいませんでした。
今から、心新たに始めます。
どうか、今からする瞑想が昨日の穴をカバーし、困難や障害がおこりませんように。
一層瞑想を深めることができますように。」
そう一言いって、カラっと切り替える。
たとえ間違ったことをしても、瞑想が上手くできなかったとしても、Yoga瞑想はいつでも挽回可能!
この挽回大作戦的な行いを
聖典は 「「プラーヤスチッタ・カルマप्रायश्चित्त-कर्म(過去のカルマを中和する行い)」
という名前で呼んでいる。
過去の事は過去の事。
もうそれは、どうにも変えられないこと。
だから、受けとめてみるしかない。
変えることができるのは、今からすることのみ!
過去の事は大きく広い心で、
「うん、仕方ないんです」
といって、優しく受け止め、今からすることに全てを賭ければいい。
今すること、今していることにしっかり向き合って、過去を挽回する勢いで本気でやればいい。
それが未来を変えていくことにもなる。
後悔しても何も始まらない。
Yogaは無駄な事をしない。
ひたすら、現実的にできることだけをする。
大変実践的、且つ前向きな行いがYogaなのです。
「プラーヤスチッタ・カルマप्रायश्चित्त-कर्म(過去のカルマを中和する行い)」は、過去にしてしまったことを挽回する行いのこと。
たとえ過去に間違ったことをしても、今!
3倍くらいの勢いで正しいこと、やるべきことをすれば、上手いこと人生は調整されていく。
明るい未来にむかってする努力だけが、本当に私たちができること。
そしてそれは、いつでも始められる。
だから、
後悔するなかれ。
恐れるなかれ。
諦めるなかれ。
ということですね。
④シンプルで確実なメソッドを続けること。
歯磨きをするように、お洗濯をするように、瞑想においても同じ作業を淡々と繰り返すこと。
新しいことを付け加えようとしたり、何かを企てたりせず、
ただひたすら同じシンプルな1つのメソッドに集中すること。
Yoga的瞑想は悟りをターゲットにしてはいない。
瞑想の目的は、“悟る”ようなことが起こるための心を準備することでしかないのだ。
それは、
鏡を磨くように、心を毎日磨くこと。
まっすぐにありのままの世界を映すことができるように。
それはまた、眼鏡を拭くように、気がつくたびに心を磨くことでもある。
曇りなき眼で、自分自身の真実を見ることができるように。
瞑想は心の掃除、そう思って毎日同じことを繰り返すこと。
それが続く瞑想をするコツです。
そのためのメソッドはシンプルであればあるほどよい!
というわけで、その方法のご紹介~
【1日5-10分 瞑想方法】
① 自分にピッタリ合ったマントラを1つ選ぶ。
マントラ=心の道具、瞑想をするための“音”という形で現れた道具のこと。
このマントラも、シンプルな方が瞑想自体の効果をあげることができる。
詳しくは2月19,20日にお伝えしますが、
参考までに以下3つ瞑想で奨励される伝統的なマントラを見てみましょう。
↓
「オーム ナマ シヴァ-ヤ ओम् नम: शिवाय 」
「オーム イーシャーヤ ナマハ ओम् ईशाय नम:」
「ラーマ राम」
母音が5つ位までの、シンプルなマントラが瞑想には適しています。
②決まったマントラを毎回27回繰り返す。
この27回だけに、本気で集中すること。
ただそれだけでOK.
もし余裕があれば倍の数の54回、さらに余裕があれば108回してもOK
これだけです。
シンプルシンプル♪
マントラの選び方は再来週、一緒にみていきましょう!
瞑想は毎日する。
そうすることでシンプルなメソッドながらも、結果がでるのです。
そうやって1か月も経つ頃には、何かが変化しているのに気がつくはず。
【1日5-10分、「जप ジャパ(マントラ瞑想)」をするメリット】
・集中力、創造力がついてくる。
・落ち着きと冷静さが、自然に養われる。
・心の動きを冷静に観察する内なる自分が、どんな時もしっかり真っ直ぐ立っているようになる。
だから、たとえ感情が乱れても、自分自身の知性までが一緒なって乱れたりしなくなってくる。
・感情の乱れ自体が少なくなり、
たとえ荒れたとしても、そうそう簡単に行いや言葉にだして、誰かを傷つけたりすることが少なくなる。
さらに、
・マントラの間にできる沈黙を意識するようになれば、
自分自身の事実である“満ちているということ”、そして“静かな内なる幸せ”を実感する。
そのことで、自分自身であることを認め、受け入れ、喜べるようになる。
もっともっと自分を信頼し、自分に堂々と寛ぎ、リラックスできるようになる。
世界にビクビクしなくなってくる。
と、これまた「जप ジャパ(マントラ瞑想)」にもメリットがいっぱい。
というわけで、毎日楽しく、後悔せず、Yogaを続けていきましょう!
ではでは、来週はもっともっと自分に自信を持ち、
世界を信頼し、リラックスするために、しっかりした繋がりをつくるための
毎日できるYoga的「プージャपूज(儀式)」
を一緒に観ていけたらいいですね~
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『ヴェーダ(聖典)』青年団現る!
この人達は今『ヴェーダ(聖典)』の中のサーマ・ヴェーダを斉唱してくれています。
『ヴェーダ(聖典)』の価値観が息づく世界では、少年は8才くらいから12年間「グルगुरु(真実を教える者)」の元で
聖典を学び、修行する。
そうして、20歳を過ぎたころ一度グルの元を離れ、自分の家族を持ち、社会での役割を果たす。
勤めが終わったら、50歳ころ森にはいり、人里離れた静かな場所で瞑想や精神的な活動を営む。
最終的に『ヴェーダ(聖典)』の教えを完全に理解し、家も、持ち物もすべて世界に預け、1人世界を旅する。
他人から施しを受けながら、次の世代、若い者に聖典の教えを伝えていくという出家の生き方、
『サンニャーサसन्न्यास(出家の生き方、捨て去ること)』生活選び人生を終える。
これがこの人達の理想的な生き方なのです。
生きることに迷いがないって、いいですな~
↑
昔ながらの光景、グルと生徒たちが『ヴェーダ(聖典)』を学んでます。
それにしても、この歳にしてこのガタイのよさ、恰幅のよさ。
噂じゃ『ヴェーダ(聖典)』を斉唱するのは力がいるからといって、
ギーという溶かしバターを飲んでるらしいですよ・・・
| 向井田みお | 固定リンク
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