大嫌いな「あの人」へのYoga的対処法 ①Yogaの感情コントロール「憎しみ」編
どうしても苦手な人がいる。
その人が、道の向こうから歩いてきただけで、すれ違わないように、予定のない右折をしてしまう。
その人が部屋にいるだけで、逃げ出したくなる。
その人と話さなければならない事情がある時は、目を合わせずうつむき加減で、要件だけなげやりに伝えてみる。
どうしても自分の手に負えない人がいる。
その時は何とか誤魔化して、やりすごしたようにみえる。
でも、後になって思う。
「なんであの人の前だとあんな風に不自然になってしまうんだろう?
なんで、あんなに苦手なんだろう?
顔をみただけで、イライラ、ムズムズ。。。
この心の違和感はどうしたらいいんだろう?」
そして、幸か不幸か(?!)
Yogaをしていると、苦手意識に苛まされている自分に追い打ちをかけるようにYogaの先生たちはこんな風にたたみかけてくる。
“すべてのものに愛を持ちましょう。すべては1つ。皆繋がっているのです。
Yogaで繋がりましょう。 シャンティ、シャンティ、シャンティ~♪”
・・・・・
そう。
先生の言う通り、すべては繋がっているのかもしれない。
Yoga哲学でもいわれている。
“すべてが全体で、1つで、それが自分の真実”
それが真実だとも思う。
でも、なんでしょう?この矛盾。
「全体すべてが自分自身の真実なら、なぜ隣のあの人にこんな違和感を抱く?
なぜ苦手意識をもったり、それどころか、憎しみや憎悪に近い感情まで?
私はなんてスケールの小さい人間なんだろう。
なんてちっさい、愛のない人間なんだぁー」
と落ち込んだりすることはありませんかね?
・・・ そんなの私だけですか?
Yogaを学んでYogaに責められる。
心の平和と自由を求めていたはずだ。
なのに、かえって劣等感と矮小な自分の事実をみせつけられる。
Yoga経典の最終的なメッセージも
『すべてがただ一つの真実に繋がる。それが自分自身の真の姿だ。』
という。
『それを理解する者は、すべてを受け入れ、世界全体に寛ぐ。』
と。
これが、求めるべき境地のはずなのに、あろうことか私ときたら隣の一個人にすら違和感を覚えるありさま。
なんと、情けない。
この違和感をいったいどうするべきか? どう解決できるのか?
急にすべてを受け入れ、愛する、というのはムリだとしても、
少なくとも自分の心にあるこの違和感は取り除きたい。
できれば人に憎しみや嫌悪の気持はもちたくない。
爽やかで、明るい心持でいたい。
そのためにYogaでは何か解決策を示してくれているのかな?
と思い『Yoga Sutra』を解説する私の師匠のお話をきいてみました。
すると、なんと、
実際あるのです、『憎しみ』に対処するYoga的方法が。
しかも現実的、且つ画期的。
その名も
『プラティパクシャ・ヴァーバナ(思いと反対の態度をとること)』
(「YogaSutra」の2章)
「憎む、嫌う思いを乗り越えたければ、その思いと正反対の行動をとって、
小さな思いなんて吹き飛ばせ!」
・・・つづく
アシュラム内のお寺にて。南インド式の「ゴープラム」という建物です。
ああ、見上げるほどに大きく、こんなふうにビクともしないくらい成長したいもんですな~
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