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ウジャイ呼吸 バンダ ドリシュテ

先月ゴールドジムアカデミーで行ったヨガ指導者研修。
「ビンヤサヨガにおける呼吸と視線の重要性」
まぁ呼吸と視線と動作を一致させるのがビンヤサヨガなんだけど。なにはともあれ、人サマに伝えるというのは自分自身にとって最高の学びとなります。今回の研修で伝えた事、伝えきれなかった事など、自分が考えている事を少しずつアップしていきます。こうやって書いていく作業によって、再確認したり、ヤバっ、全然間違ってたじゃん!と反省したり、新しい発見があるかもしれません。あっ、基本的な事は割愛してます。そーゆーのは先輩諸氏の書かれたテキストを参考にしてください。普段、私が実感してるアレコレをチョコチョコと・・・


まずはウジャイ呼吸。
ウジャイは「勝利」「征服」等の訳語のせいか、えらくアグレッシヴなイメージに捉えられている。力強いウジャイの鼻息でパワーヨガ!みたいな。しかしウジャイ呼吸とは本来、素晴らしく心を安定させ身体を暖めてくれる呼吸だ。「ふにゃ〜」のリラックスではなく、「す〜っ」としたリラックス。母の腕に抱かれ人を憎む事を知らなかった少年アナキン時代の夢をみているダース・ベイダーが立てる寝息みたいな柔らかい摩擦音。そしてもちろん胸式呼吸。暖められた空気が肺を満たす・・か・い・か・ん! 吸う息も吐く息も同じ長さってのも意外に難しい。腹式呼吸に慣れた人がウジャイの練習をすると、どうしても吐く息が長くなってしまう。ネコのポーズをすると歴然だ。吐きながら背中を盛り上げる、それと同じだけの長さで吸い続けて背中を沈めるのは結構難しい。たとえば、吸4:吐8でやっていたのを、6:6くらいで練習するといいかも。あと私自身もまだ全然ダメなんだけど、吐く時だけじゃなく、吸う時もあの柔らかい摩擦音を出せるようになると立派なウジャイの達人。

次はバンダ。オー・マイ・バンダ! もうこれほど大切なモノはない!ってほど強調したいのに、スポーツジムで局所部位を発語するとペナルティなのかしら。うちのヨガスタジオでも「バンダ」という操作は私のレッスンで初めて聞いたという生徒がいて唖然。外国人インストラクター、なぜ説明してやらないっ!? クンダリニーヨガのテキストに詳しく説明されているが、ムーラ・バンダの場合、締め付けるといっても、骨盤膣内筋、会陰筋、肛門括約筋、どれがどれやら、いや〜〜!恥ずかすぃ・・って言ってないで、オシッコをわざと何回にも分けたりストップさせたりする時の筋肉、あれが会陰筋、それ締めてください。

そして腹筋を使ってオヘソの奥を背骨側に引っ込めるウッディーヤナ・バンダ。ウッディーヤナ・バンダを完全にマスターするのはかなり難しい。アバラ骨くっきり浮き出させて、腹部にできたスペースに象さんの鼻が登場したり、可愛いイルカの笑い顔が登場したり。最上級は腹部の撹拌、ヒクソン・グレイシーもやっていたナウリ。これを練習するにはまず胃の中をカラッポにする必要がある。ああ、胃をカラッポね。。。って、2−3日断食くらいの気合いでいかないと到底マスターできない。私? だめだめ、全然だめ。一生懸命練習してます、はい。

一応、順番はあって、息を完全に吐ききった時にムーラ・バンダをして、次の息を吸い込む直前にウッディーヤナ・バンダ。もちろんビンヤサヨガが始まったら、決して息は止めない。だからこの二つの間にほとんどタイムラグはなし。「はい、吐いた〜、会陰〜オヘソ、ほい、吸って胸ふくらむ〜」とスムーズに流れていく。でもプラーナヤマを単独で練習する際は、たとえ息を止めてしまう瞬間が入っても、ひとつずつ丁寧にバンダを追っていってOKだと思う。

ちなみに、喉のバンダはジャーランダラ・バンダ。これはビンヤサ・スタイルのプログラムが始まったら、特定のアーサナでしかやらないので、一度プラーナヤマ単独練習で、たとえば三種完全式呼吸などでやってみると効果が体感できる。息を吸い終わった時にグワシッとあごを鎖骨のくぼみに押しつけて、保息(クンバカ)状態で締め付ける。締め付けを戻す時は、まず頭の位置をまっすぐに戻し、それからゆっくり吐いていく(頭の戻しと吐息は同時ではない)。最初は頭の中がクラクラして、しばらく経つと全身がパキ〜ンと冴え渡ってくる。

ドリシュテ? ドリステ? ドゥリスティ? 人によって微妙に言い方が違う。目線、視線のこと。目の持つパワーはすごい。身体を動かさなくても目線を変えるだけで刺激を受ける筋肉の部位が変わる。たとえ視力を失っても、「心の目線」は脳に、全身に伝わる。

数え切れないアーサナ全て、たった8つのドリシュテ? ドリステ? ドゥリスティ? に定められている。鼻、眉間(第三の目)、オヘソ、親指、手、爪先、上方(空)、左右遠くの側面。

ドリシュテ? ドリステ? ドゥリスティ? (ふふ、そろそろムカついてきました?)が持つ意味というか、もたらす効果はたくさんある。そこに目線を定めたら怪我することなく最大限に筋肉を使えてアーサナがやり易くなる解剖学的な意味もあるし、アライメントもビシっと決まる。そのアーサナがどこのチャクラを刺激しているか、どこへ向かってエネルギーを飛ばしているか身体で理解することができる。バランス系アーサナなんぞ目線が80%くらいの鍵を握っていると思う。グラグラしない身体、それは日常でもグラつかない目線、心を養ってくれる。

ダウンドッグから両手の間までジャンプして足を届かせられましぇん・・という人、「あそこまで行ってやるゼ」という目標着地点に目線をおけば必ずや足は届く。かっこ良くジャンプバックしたければ、いったん目線をオヘソに移せば、頭は下に足は空中に上がる。怖がらないでデッカイまなこ開けて。

ヨガ初心者が立位前屈の長い静止時間で立ち眩みを起こす一番の原因が・・・目つぶるなぁ〜!! 決められた場所にグワァッと目線をおいてマイペースで呼吸すれば、かなり立ち眩みは防げる(まぁ正直な話、「慣れ」もあるんだけど)。私は立位前屈(「大地礼拝」と勝手にネーミング)から起きあがる時に限り、「目が先に」行く極端なインストをしている。前屈から徐々に起きあがっていく身体より先に、目線を空に置いてしまい、合掌の手の到着を目が待っている。最後に合掌の手を胸の前(ハートセンター)に戻すより先に、鼻の先を見ている目が、合掌の到着を待っている。これは立ち眩みを防ぐ効果もあるが、意識せずとも目がもつパワーでインナーマッスルや関節を使える。二の腕の不要なアウターマッスルを使うことなく、肘や肩甲骨の忘れてしまった機能や背部の深層筋肉が「目」のもつパワーで叩き起こされていく。

初めてヨガをする人は、太陽礼拝メドレーで目線が定まらないことが多い。前屈する時は鼻を見れば頭頂が真下を向く。これで頸椎7個の骨が胴体と頭を結び、首の筋肉はお休みしているという貴重な瞬間が生まれる。頭頂を真下に向けるのが怖いからとチョイと目線を上に向けてしまった途端に、首の筋肉君はやれやれ!とまた動員される。頭を半分起こす(ハーフウェイアップ)時も、眉間をみれば胸は広がり、背骨は引き上げられる。ちゃんと理にかなってるなぁ。あっ、それと慣れてくるとダウンドッグでオヘソじゃなく、膝の辺りをな〜んとなく漠然と見てたりする。静止時間が一番長いからダウンドッグの間は色々観察する事あるもんね。でも初心忘るべからず。オヘソそのものを見るべしべし。これで軽い喉のバンダ状態になって、尾骨を頂点に逆Vがビシっと定まる。柔らかい人はダウンドッグでグイグイとオーバーストレッチしがち。確かに気持ちいいもんね。でもそれはNG。そんな時は逆Vになってないヨ。目線定まってないあるヨ。

それから首はいつもソフトに長く保つために、「はさんだ卵を割らない程度」とクリスティーナ・ブラウンさんも『ヨーガバイブル』に書いている。アッパードッグで眉間を見ても、首の後ろにはさんだ卵を割らない程度、ダウンドッグでオヘソを見てもアゴの下にはさんだ卵を割らない程度。もちろん腰上げや肩立ちのアーサナではアゴにはさんだ卵も思い切り割っちゃってください。


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12月 4, 2005 ヨガ(あるいはヨガ的なもの) |

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コメント

おいらのYOGAが如何にいいかげんか、思い知らされたような感じでし・・・

投稿: ettoo | 2005/12/05 13:10:07

ettooさん、トンデモナ〜イ! ワタシモ スゴォク テキト〜ヨ〜。

投稿: ACO | 2005/12/05 16:53:40

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